コンピュータのソフトウエア開発で、次の３つを展開しています。

1. ソフトウエアの設計・開発・保守
   パソコン用業務アプリケーションの設計からプログラミング、試験、導入、教育、保守すべての工程をサポート。
2. ネットワークシステムの構築
   LAN、WAN、イントラネットなどのネットワーク構築。
3. コンピュータコンサルティングおよび教育
   ソフトウエアの導入およびインフラ整備の提案。また、コンピュータの操作指導をはじめ、お客様それぞれのニーズに合わせたラーニングソリューションの提案も。

もともと私は、幼い頃から負けん気だけは人一倍強くて、とにかくどんな小さな世界でも、どんな身近なことでも、その中で１番を目指すという信念を持っているんですね。

オープン系ソフトウエア開発会社に勤務していた頃も、その信念は崩さなかったので、グループのサブリーダになったのも、その会社で最年少、リーダーに昇格したのも最年少。その次はセンター長だな、という道筋もすでに見えてはいたんです。

しかし、けっこう私、静かなタイプに見られがちなんですけど、こう見えて、人に指示されるのが大嫌いで（笑）。いくら昇格しても、自分よりも立場が上の人に指示されて、やりたい仕事ができないというもどかしさは、あいかわらず感じていたんです。

それで、誰の指示を受けるでもなく、自分で判断して仕事をするなら、やっぱり独立だろうと。20代後半で起業を模索し始めました。キャリアも十分積んだし、パソコン１台で始められる仕事なので、リスクも低いしと、思い切って飛び出したのが、31歳の時でした。

退職直後、退職した会社から「引き続き仕事をしてほしい」と話があって、在職する技術者のフォローも含めて契約をしました。
　
そのほかは、地元・群馬や東京のソフトウエア開発会社へ、電話・メールでの営業の繰り返し。営業先の一覧表を作成して、何社にも連絡をしましたね。その中で、なんとかお会いできる約束をいただけた会社へ会社案内を送って、取引先を増やしていきました。

もともと技術屋で営業の経験がほとんどなかったですから、今思えば、ひどい営業でした。会社の説明さえ、うまくできていなかったですから（笑）。それでも独立後、数カ月後には仕事をいただけたことを考えれば、かなり運がよかったほうだと思います。

ありません（キッパリ！）。この仕事を長くやっている、ということは「ソフト開発が好きか、嫌いか？」と問われたら、好きだからなんだろうな、と。だから、これまで続いているのだと思います。

辞めたいというよりもむしろ、会社を存続させるには、どうすべきか、ということをよく考えますよ。「自分のイメージする会社になっているか」、「社員の意識を向上させるには、何を改善すればよいか」、「そもそも、何のために会社を経営しているのか」・・・。そんな自問自答を繰り返しています。今年、会社設立10年を迎えて、さらにそんな自問自答が多くなってきたと実感しています。

地元では、この業界は狭く、良い噂も悪い噂もすぐ広がります。営業に行っても、必ず「元どこどこの誰々さん」という話も出ますからね。そんな中で、一度、悪い噂を立てられたことがあって、取引先からそれを聞かされた時は、唖然としました。
　
取引先の言う、その会社（その人）が、本当にうちの会社の悪い噂を流しているかはわからないですし、良い仕事をすれば噂なんて消えるものだと信じていましたから、無視してましたけどね。実際、放っているうちに、そんな噂も消えてくれました。

あと、一番苦しかったのは、社員が鬱病になった時です。作業が途中のままで会社へ出てこられなくなってしまったのですが、その社員の仕事をうまくカバーできる体力が会社になく、どうしたらいいものかと悩みました。
　
結果的に、社員全員に協力してもらうことで、なんとか納品しましたが、あの時は、本人にもほかのメンバーにも、非常につらい思いをさせてしまいました。

そうですね。スタッフがひとりふたりと増え、現在10人のスタッフを抱えていますが、当初から会社を大きくしたいという気持ちがあったのに「彼らの仕事がなくならないように、なくならないように」と目先のことばかり考えて10年やってきてしまった。そんな意識だったから、思った以上の企業成長ができなかったのだな、と。これまで、経営者としての意識が少し甘かったと反省しています。

私は技術者であり、経営者でもあるわけですが、今後はもっと「経営者業」に比重を置きたいと思っていますね。そんな心境の変化から、外部からの刺激をもっと受けたほうがいいだろうと、今年に入って、キープラネットの活動に積極的に参加するようになりました。

それが、全然ないんです（笑）。これは職業柄だと思いますが、そういった環境もあって、キープラネットに入会したわけなんですけどね。入って３年ですが、これまでの２年間は幽霊部員みたいなもので（笑）。

先ほども言いましたが、会社設立10年という節目で気持ちも引き締まり、キープラネットの活動だけなく、自らいろんなアクションを起こすように努めています。

会社の強みは「品質の良さ」でしょうか。「いいものをつくるためには妥協はしない」というのは設立時からのポリシーで、これはこれからも変わることはありません。

また、私は性格的に他人の言動を観察し、中立的な行動をとることが多々あるんですね。しかし、それでは会社としてうまくいかないと、10年の経験で本当によくわかりました。

今後は、他者の意見は参考にするにしても、最終的な決断は、自らが自らの責任をもって行なうように努めていきたい、と。言い換えれば「自分の考えを信じて会社を動かすこと」。これが、会社設立10年にして、私がした覚悟です。

社名「プライム」は、「この上ないもの」「最上級」という意味で付けたのですが、これは、常に一番を目指していたいから。弊社の会社案内の表紙には、次の言葉を載せているくらいです。

「人と同じことをしていたらその人以上にはなれない。だから努力をする。小さいときから負けん気だけは人一倍強かった。自分が好きなこと、はじめたこと、続けていること・・・一番を目指したい。」

弊社の技術は、誰にも負けないと思っています。だから、他社には負けたくない。だから、ていねいでクオリティの高い仕事をする。だから、お客さまに評価される。だから、事業が継続する。その循環なんだと思うんですよね。

皆さん、どんな小さな世界でもいいですから、とにかく一番を目指してください。自分が好きなこと、得意なことなら続けられますし、一番を目指したいと思うはずです。そんな気概で頑張ってください！

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株式会社プライム
代表取締役　武内好幸（たけうち・よしゆき）
http://www.prime97.co.jp

職業・主業務：ソフトウエアの設計・開発・保守、ネットワーク構築、
　　　　　　　　　 コンピュータコンサルティングおよび教育

所 在 地：　群馬県高崎市

設立年月：1997年２月
キープラネット入会：2004年１月

出身地：群馬県