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藤原 信さん |
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『人を繋いで幸せを!』
※この記事は2007年5月24日配信のメルマガ『きぷら』に掲載されたものです。
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大手メーカーでエンジニアとしての修行を積みながらも、いつかはモノを売る側で勝負する事を意識し続けて、人そのものに価値を見いだして独立。
今後も人の繋がりを大切にしながら、夢を追い続ける姿勢を大切にするという「株式会社テクノ・ラボ」の藤原 信氏に登場して頂きました。
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Q |
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貴方の仕事内容を教えてください。 |
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A |
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主に半導体業界のクライアントからの要請に基づき、高いスキルを持つプロフェッショナルなエンジニアを派遣し、半導体製造機器の中長期的な設計/業務支援を行っています。
また、設計業務だけではなく、最近なにかと話題のEHS(環境安全衛生)やコンプライアンス(法令遵守)関係のコンサルティング業務にも対応しております。 |
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Q |
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それはどういう職種にあてはまりますか? |
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A |
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広義では“エンジニアリング業”や“技術コンサルティング業”になります。 |
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Q |
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今の仕事をはじめた最初のきっかけは何でしょうか? |
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A |
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バブル末期に大学を卒業し、大手メーカーの正社員としてエンジニアリングに携わりました。でも元々、私は物を売る側で勝負する人間であると認識していたので、一定期間勤務した後、作る側(メーカーの開発部門業務)での修行を終えるべき時期だと判断し退社しました。
最終的には起業したいと想いが強かったのですが、当面は派遣社員であった方が身軽で動きやすいと考え、派遣社員として半導体製造機器メーカーで仕事をしました。
その時に自分のスキルを時間に換算する“単価”という考え方を強く認識しました。
サラリーマンという立場ではなかなか気が付く事の出来ない「自分の仕事単価」という考え方に感銘!?を受け、私と同様な考え方を持つプロフェッショナルなエンジニアが集い、自分のスキルを正当に報酬化するシステム(会社)を作りたいと考えた事が起業のきっかけです。 |
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Q |
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起業された当初と今との業界の変化はどうですか? 具体的にどんなところが変化がありましたか?
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A |
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昔は“あうんの呼吸”的に許されていた事が、今では犯罪レベルに扱われる様になる程、社会情勢の変化は大きいものがあります。
具体的には、絶え間なく報道される“クレームや問題隠し”といったた事象については、10年程前には文句を言う人はほとんどいませんでしたが、今ではそれが大企業が廃業するきっかけになる様な要素にもなっています。
そのような法令遵守を含め、社会の要請に基づいた倫理的な企業活動(コンプライアンス)を高めるために積極的に係わっていきたい思っています。
また、企業のアウトソーシングの流れは皆さまもご承知の通りで、やはりこの10年間で激的な変化を遂げています。この流れが、人材やノウハウを提供する当社にとっては大きなビジネスチャンスになっています。 |
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Q |
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もし他の方が、同じ仕事で起業したいと相談されたらどんなアドバイスをされますか? |
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A |
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私は天才ではないので、所詮は先人達が行ってきた事を真似しているに過ぎません。しかし、これは私だけではなく経営者の99%が同様な土俵の上に居る事は事実だと思います。
この様な中で自分の特色を出し、それを顧客が良しとしてくれる事は簡単ではありませんが、他の人とは「少し変えて少しズラす=差別化」という事がミソになると考えています。
当社の場合には、非常に高いスキルを持つエンジニアを派遣先の助っ人として高い単価で派遣する事で、一般的な派遣会社のそれとは“少しズラした”営業戦略をとっています。
また、私自身がイチ担当としてほぼ100%現場に居るため、人員の管理と営業も同時に行う事ができます。たとえばクライアントのニーズも直接現場で汲み取る事ができるので、新しいオファーの話しが派遣他社にいく以前に、私たちにインプットされる事になります。
これもまた一般的な営業方法とは、少し「ズラ」した対応だと考えています。でも、経営者としての仕事と担当者としての仕事は2足の草鞋を履いているようなものなので、結構シンドイですけれどね。 |
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Q |
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この仕事に向かないのは、どんなタイプの方でしょうか? |
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A |
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特にこの業種だからという事ではありませんが、「場の雰囲気を読める」という事が重要だと考えています。
商品ではなくエンジニアの持つスキルと時間が売り物ですので、現時点と将来の社員の心の在り様を、同じ目線で考える事が重要だと思い
ます。 |
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Q |
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山梨だけではなく広島にも仕事の幅を広げられているお聞きしたのですが、どんなキッカケで広げられましたか? |
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A |
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現在、広島では3人のエンジニアが業務に従事してくれています。広島のマネージャーは、以前に山梨のクライアント内で別の派遣先から派遣されて一緒に仕事をしていたエンジニアでした。彼と知り合い、いろいろ話をしているうちに、いずれは実家の広島に帰りたいという希望を聞いていました。
そのうちクライアントから広島のオファーがあったのですが、人員を考えた時に真っ先に彼の顔が浮かんだので声をかけました。
その結果、クライアントの希望と彼の希望の両方も満たすことができ広島に事務所を開設する事になったのです。
やはり一緒に仕事をしている社員には、彼らの持っている「想い」を叶えてあげたいので、今後も同様なケースがあれば対応をしたいと考えています。 |
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Q |
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本業とは関係のない異業種とのつながりはありますか?
どんな業種でしょうか? |
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A |
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キープラネット内では株式会社アクセントの阿川さんにWeb関係でお世話になっています。
今後は単なる名刺代わりのホームページではなく、アクセントさんの得意分野であるアクセス解析の技術を取り入れ、「人材確保」を目的とする、より実践的で効果的なWeb戦略を構築してゆきたいと考えています。
http://www.technolabo.com/ (株式会社テクノ・ラボ) |
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Q |
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そのつながりによって、延びた部門とかありますか? |
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A |
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当社が創業してから、売り物である優秀な人材は知人からの紹介で確保していました。ですが知人からの紹介だけでは数は限られてしまう、おのずから人員の確保には限界があります。
実は今はまさにその限界の壁にぶち当たっている時期で、創業7年目にして最大の課題に直面している状況なんです。この状況を打破するために、いろいろな戦略を練っているところなんですが、先ほどのアクセントさんに携わっていただいたホームページが効果を発揮しつつあります。
今後はもっと人材確保のために力をいれ、戦略的にWebを活用し、さらに加速度的な効果を期待しています。 |
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Q |
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仕事で感動された出来事はありますか? |
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A |
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つい先日の話しなのですが、ある社員に対してこちらが期待する成果を出す可能性が非常に低いと感じ、このままの状態では派遣先にも迷惑を掛けてしまうと判断し、『限界なので別の人を担当にして、彼には諦めてもらおう…』と半ば決めていました。
しかし、その社員を担当する上司から『いやぁ〜!彼の変身振りには私もビックリしました。あんなに大バケするとは、微塵も思っていませんでした』と興奮しながら報告をもらいました。
これは本当に嬉しかった!
しかし同時に大いに反省もしました。
なぜかというと(ダメだと判断した)私の判断力が甘かったという事です。これは謙遜ではなく、そのまま私の判断を通してしまった場合には、一人のエンジニアの可能性を潰すだけに留まらず、彼の人生や家族にも影響を与える事となるわけです。
この出来事から「その人の持つ可能性を信じること」と同時に「その人の可能性を見極める能力を磨くと」という2つのテーマが今後の私にとっての最大のテーマだと考えるようになりました。 |
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Q |
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藤原さんの仕事上の夢は何でしょう? |
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A |
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『人と人を繋ぎ、その人達を幸せにする』
これが10数年来、自らに課しているミッションであり、会社の中でこの想いを具現化するためには、より安定的な組織を構築する必要があります。
それが達成され、心理的にも物理(経済)的にも社員が満足できる会社にする事が、今の私の夢です。
それと、リタイアしたベテランエンジニアを主とした人材派遣ビジネスを思案中です。
このビジネスの最大の特徴は、ベテランエンジニアアには雇用の機会を、そしてクライアント側にはコストメリットと、若手エンジニアへのOJTの機会を提供することにより、双方に大きなメリットが発生すると考えています。
これが出来れば現在の日本の製造業界で大きな問題となっている「技術力の低下」と、その要因である「技術継承の欠損」の解消が可能になるのではないかと考えています。 |
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Q |
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藤原さんの個人の夢は何でしょう? |
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A |
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仕事も年齢も地域をも越えた最高の仲間と、黒潮の流れの中で思う存分にカジキ釣りをする事です。
その為のツールとして、まずは40フィートクラスのボートを手に入れたく考えています。(って言うか!その為に頑張っているワタシです)
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Q |
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他の業種でこれもしてみたいという仕事がありましたか? |
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A |
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特に今の業種/業態に拘っている訳では無く、自分のミッションを満足し、発展的な可能性を秘めたビジネスであれば、どんな事にでもチャレンジしてゆきたく考えています。
また実際に今現在もそれを探求し続けている毎日です。
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株式会社テクノ・ラボ
〒400-0023 山梨県韮崎市
URL http://www.technolabo.com/
職業・主業務:半導体製造装置の開発/生産設計/保守・EHS
荷役揚重機器の開発/生産設計
自動車部品の開発/生産設計
ISO導入サポート/管理/運用指導
●キープラネット入会:2003年 2月
出身地:山梨県
独立年月:2000年 6月 |
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