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キープラネットについて
代表・川野真理子


コラム「銀座物語」
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−銀座物語− 独立と人生は、キープラネットが発行している会報誌の巻頭に
代表の川野真理子が毎号掲載しているものをホームページに掲載しています。
※1998年創刊号から2005年39号までは「神宮物語」として配信していました。
 

2007年5月7日配信★【きぷら開運157号】★より

川野真理子の「感謝と利他」

  その小さな講演会を聞きに行ったきっかけは、主催したキープラネッ
  トの会員が、事前にこんなことを言っていたからでした。

  「これまで生きてきた中で、これ以上不幸な人は見たことがない。不
  幸NO.1と言っていいくらいの人なのに、話を聞き終わったとき、最高
  に幸福な人の話を聞いた気がした」と。

  それは一体なぜだろうか?

  60歳を過ぎた痩せたスピーカーのその女性の人生は苦難の連続でした。

  ・実父を知らぬまま今に至る複雑な出生
  ・幼少時に養父母に預けられ、厳寒の土地での貧困生活
  ・DVや家族のアルコール依存症
  ・小学生のときから、靴磨きなど働いて生活費を稼ぐ
  ・生死をさまよう交通事故と後遺症
  ・未婚のまま3人の子育て
  ・知らずに結婚したヤクザからの逃避行
  ・保証人として背負った数千万円の借金
  ・長男の自殺未遂
  ・数回の癌の手術と転移

  次から次へとやってくる試練を乗り越えて、彼女は自力で大学を卒業
  しました。

  そして トップセールスマンから起業
      ・地元テレビ局アナウンサー
      ・料理屋の経営者・人気ママ(財界人の溜まり場)
      ・国会議員秘書(子どもを預けて議員会館で勤務) 

  などを経験し、現在は、その希有な人間性で、研修の域を超えた『研修
  講師』であり『カウンセラー』として、活躍しています。

  2時間弱にわたって彼女の自伝を聞き終わったあと、私は、よく今まで
  生きてこられたものだと思いました。しかも、いつ再発するかわからな
  い癌という爆弾を抱えながらです。

  講演後に感想を聞かれても、直ぐには言葉が出て来ませんでした。TV
  ドラマのようでしたが、ドラマにしては、あまりにもいろいろな事件を
  盛り込みすぎているハードな人生ドラマなのでした。

  でも、聞いたあとは、やはり、なぜか清々しい気持ちになっていました。
  重たい苦労話なのに、なぜこんな気持ちになるのかな〜? と不思議に
  思いました。主催者が「幸福な人の話を聞いた気持ちになった」という
  意味も、なんとなくわかるような気がしました。

  なぜか?

  それは多分、彼女が、自分の人生をすべて受け入れて、誰も恨んでいな
  いということも大きな理由かもしれないと思いました。

  そしてGWに入り、私は以前先輩経営者にいただいた、稲盛和夫さんの
  講話本を久しぶりに読みました。

  稲盛さんの講話本には経営者に必要な3つの力について書いてあります。

  1つの「自力」と2つの「他力」。
  「自力」については、最後にご紹介します。
  ここでは、「他力」について少し紹介してみたいと思います。

  2つの「他力」のうちの1つは、
  ●利害ではなく心に立脚した片腕となるパートナーの力を得ること

  もう1つは、
  ●偉大なる宇宙の力、自然の力を味方につけること

  この偉大なる宇宙の力、自然の力を味方につけるためは「感謝と利他」
  の心が必要だとあります。

  「利他」とは、他を思いやり、慈しむ、感謝の気持ちがなければでき
  ない大切な心だとありました。

  昔一生懸命本を読んでいた頃は、いろいろなところに同じようなこと
  が、書いてあったように思います。頭でわかっているものだから、当
  たり前すぎて、つい読み飛ばしてしまいそうな文言です。でも、忘れ
  てしまうくらいですから、本当はわかっていないのかもしれません。

  利他の思いを常に抱き、感謝しながら生きている人は、必ず宇宙の力
  と幸運を得ることができ、逆に、自分だけよければいいという利己の
  固まりのような人は、やることなすこと、なかなか思う通りに進んで
  いかないと教えています。

  そして最後の教えを読み終わったとき、ふと、苦難の彼女のことを思
  い出したのです。
  彼女の話の中に何度も出てきた「何か起こるたびに自分を支えてくれ
  る人たちが現れた。だから生きてこられたし、そういう人との出会い
  がなければ生きてこられなかった。すごく感謝している。」と。

  あの清々しさの原因が、ひょっとして、ここにあったのかもしれない
  と気がつき、改めて自分の中でも「感謝」に意識が向いたのでした。

  「一度も自分を不幸だと思ったことはないし、小さい頃から働いてき
  たので、身体もそういうものだと思っている。」という言葉。
  不幸だと思わなかったのは、いつもそのたびに誰かが彼女を助け、誰
  かに支えられてきたから、苦労より、その時々に出会った人たちへの
  感謝の気持ちの方がはるかに勝っていたからだと思いました。

  宇宙や自然の力はそんな彼女に味方をし、出会いを作ってくれたので
  しょう。乗り越えては感謝し、そして、多くの人たちに生きる勇気や、
  元気を与え続けてきました。彼女は、きっと、自らが縁や運を引き寄
  せて生きてきたのでしょう。

  私たちは、どんな人も人に助けられて生きています。特に、自分で事
  業をしている人は困難も多く、支えなしに生きていくことはとても厳
  しいことです。

  だからこそ、支えられるばかりでなく、お互いに支え合える関係を築
  きたいと思うのですね。縁や運を大切にして、よい仕事をし続けたい
  と願っているのです。

  あなたは、この頃、「感謝」を忘れていませんか?

  誰に一番「感謝」したいですか?

  その「感謝」を、言葉や文字にして伝えていますか?

  キープラネットは、今年10周年を迎え、9月には記念パーティーを開
  催することになりました。たくさんの人たちに支えられて、10年続い
  てきました。その感謝の気持ちを多くの人に伝えたいと思っています。

  本当にありがとう。

  また、改めて、新しいキープラネットが向かう方向をお知らせ致しま
  しょう。

  感謝の気持ちを、いつも胸に入れて、これからも頑張っていきたいと
  思います。



  キープラネット代表 川野真理子
http://www.keyplanet.com/kawano/index.html
 
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